フィールドで現地の方にお渡しする手土産、何に
しようか困りませんか?
ミャンマーは日本と同様、お土産文化。訪問時の
手土産は欠かせません。でも、私は迷う必要はあ
りません。なぜなら、私が訪問するのはシャン州
の茶農家さんの村。日本のお茶と茶うけ菓子を持
っていけばいいのです。
ミャンマーの方は、日本人と同様に日常的にお茶
を飲みます。毎食時に加え、休憩時や、訪問客の
もてなしもお茶です。喫茶店や飲食店では、コー
ヒーや紅茶は有料ですが、お茶は飲み放題です。
ちなみにミャンマーでいう「ユニジャン(お茶)
」(シャン州ではアカイエ)は、茶葉を摘採後、
熱を加えて発酵(酸化)を止めるので、日本で飲
まれている緑茶と同じ不発酵茶です。日本では茶
葉を蒸して発酵を止め、機械で乾燥させる方法が
主流ですが、ミャンマーでは釜で炒って日干しに
する「釜炒り日干し茶」が一般に飲まれています。
見た目は焙じ茶のような薄い茶色をしています。
ミャンマーの茶農家さんは、日本のお茶をお渡し
すると、香りや葉の形状を確認しながら、製法な
どについていろいろ質問されます。日本の茶畑の
写真を見せると、「ラペッピン(茶の木)!」と
食い入るように写真を見られます。茶農家さんの
多くは、日本製の自動車を知っていても、日本で
もお茶を生産していることを知らない方が多いの
で、お茶を通じて話がはずみます。
でも、今回、ちょっと残念そうな顔をされる機会
が何度かありました。それは、私が手土産に持っ
て行ったお茶の一部は、夏摘みや秋摘みのお茶だ
ったのです。ミャンマーの方は、新茶の時期はこ
ぞってシュエピー(新茶)を買い求められます。
茶農家さんにとっても、新茶は一番値が良く、と
っても大事なのです。「え、シュエピー(新茶)
じゃないの」という残念そうな顔をみて、「いま
は冬だから、夏や秋摘みのものしか手に入らなく
て」という言い訳をしながら、次の訪問時のため
に、今年は新茶(真空パック詰め)を買いだめし
ておこうと思いました。