京都大学東南アジア地域研究研究所によるブックガイド『初学者のための東南アジア研究』が公開されました。当専攻の教員や卒業生も多く執筆しています。
このブックガイドは東南アジア地域研究への入門として、研究者が古典や必読書を解題したものです。この分野に関心ある方、これから研究の世界に入ろうとする方、ぜひ読んでみてください。
目次
自然・生態
- 中尾佐助, 1966『栽培植物と農耕の起源』岩波書店(岩波新書):小坂康之
- アルフレッド・R・ウォーレス, 1993『マレー諸島――オランウータンと極楽鳥の土地(上・下)』筑摩書房(ちくま学芸文庫):古澤拓郎
- 鶴見良行, 1982『バナナと日本人――フィリピン農園と食卓のあいだ』岩波書店(岩波新書):柳澤雅之
歴 史
- トンチャイ・ウィニッチャクン, 2003『地図がつくったタイ――国民国家誕生の歴史』明石書店:小泉順子
- レイナルド・C・イレート, 2005『キリスト受難詩と革命――1840〜1910年のフィリピン民衆運動』法政大学出版局:芹澤隆道
- 弘末雅士, 2004『東南アジアの港市世界――地域社会の形成と世界秩序』岩波書店:山口元樹
政 治
- クリフォード・ギアツ, 1990『ヌガラ――19世紀バリの劇場国家』みすず書房:西島 薫
- ベネディクト・アンダーソン, 2005『比較の亡霊――ナショナリズム・東南アジア・世界』作品社:岡本正明
- 土屋健治, 1991『カルティニの風景』めこん:左右田直規
社 会
- ジェームズ・C・スコット, 1999『モーラル・エコノミー――東南アジアの農民叛乱と生存維持』勁草書房:下條尚志
- E・R・リーチ, 1995『高地ビルマの政治体系』弘文堂:片岡 樹
- 石井米雄, 1991『タイ仏教入門』めこん:小林 知
経 済
- 末廣昭, 2000『キャッチアップ型工業化論――アジア経済の軌跡と展望』名古屋大学出版会:町北朋洋
- 杉原薫, 1996『アジア間貿易の形成と構造』ミネルヴァ書房:小林篤史
- 速水佑次郎, 2000『開発経済学――諸国民の貧困と富』創文社(創文社現代経済学選書):町北朋洋